平成23年度のビジネスモデル・コンペで採択した提案について、建設業ビジネスモデル・コンペ募集要領第5項の規定により、審査内容を公表します。
本年度は2件の応募をいただき、応募者によるプレゼンテーションを実施の上、審査委員会において厳正に審査した結果、下記の2件を採択いたしました。
なお、採択された提案の詳細は、今後実施する発表会の後に掲載する予定です。
■採択された2提案
1.【日本大学 理工学部 海洋建築工学科】
2.【千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科】
■審査内容
1.【日本大学 理工学部 海洋建築工学科】
テーマ | 地域共同管理による里山資源活用から展開するまちづくり |
提案者 | 日本大学理工学部海洋建築工学科 小川 雅人 ほか |
提案の骨子 | 本事業は「自然資源の地域循環によるビジネスモデルの構築」に向けた提案である。地域の持つ里山の自然環境の資源化により、里山の継続的な整備の促進を図り、里山資源を活用することによる建設需要の創出を期待する。建設業が里山の整備や廃材を活用した建設活動、市民参加型イベントを通して地域内の組織や団体間のパイプ役となることで、日常的な里山資源の活用を促進させる地域共同管理に向けたネットワークづくりを目指す。 |
- 講評 -
千葉県の里山管理における大きな課題の一つである竹林対策の解決策の一つとして、竹を建設資材とすることに注目した着眼点は良い。 また、竹の持つ特性を十分検討し、竹の特長を活かした利用を提案している点も評価できる。 特に、 竹テントは多方面での活用が期待されるので、市民参加イベント等での積極的なアピールも面白いと思う。 建設業のビジネスモデルとして、竹林管理や竹のリサイクル等、建設業との連携や建設業がより多く関わる工夫などについて、更に掘り下げた検討がなされるよう、今後の研究に期待したい。
2.【千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科】
テーマ | 空き家を利用した白浜地区ライダーハウスプロジェクト |
提案者 | 千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科 西澤 貴文 ほか |
提案の骨子 | 現在、南房総市では協働によるまちづくりを推進しており、平成22年に地域づくり協議会が設立された。 そこで、南房総市白浜を想定事業地として、観光地としてのポテンシャルを活かし、地域づくり協議会で、現在問題となっている空き家を抽出し、ライダーハウスとしての使用の承認を得る。 そして、空き家の改修、リフォーム、管理などを建設業が担うことで、新たな建設需要が創出される。 |
- 講評 -
基礎的な調査分析が不足している点もあるが、観光客の減少に力を添えたいと提案の趣旨は評価したい。 リフォームは建築業の需要創出が大きい分野と期待されているが、この提案が建設業のビジネスモデルとなるには、もっと具体性が必要である。 地域の状況(空き家の持ち主の意向、利用者のニーズ等)について、調査・分析を十分に行った上で報告を取りまとめるよう、今後の研究に期待したい。